外反母趾について

外反母趾はとてもポピュラーな足の疾患です。痛みを伴う事も多く、様々な対処法がネットや雑誌等で紹介されていますが、その根本原因が何かについて明確に述べているところは無いようです。

あるメーカーの統計では、日本人全体の7~8割の人がなる可能性があるとのことです。

このページでは、そんな外反母趾の真の原因やその改善方法について、詳しく書いていきます。

外反母趾とは

外反母趾とは、足の親指の付け根が出っ張ってきて小指側に曲がっている状態のことを指します。

外反母趾角と言う拇趾が内側に曲がった角度により程度が決まっています。

 

一般的には、15度未満が正常。15~20度が軽度。20~40度が中度。40度以上が重度となっています。

 

外反母趾が体に与える影響

一番にある影響は痛みだと思います。

痛みは角度が大きくなるほど酷くなるというわけでもなく、軽度の角度で痛い方もいれば中度の角度でも痛みがない方もいます。

痛みは出っ張った角が靴に擦れて痛む場合と、素足でも関節自体が痛む場合とあります。

痛み自体も辛いものですが、痛みをかばって歩くことで更に不自然な歩き方になり、足だけでなく膝や腰などに痛みを生じる事にも繋がるので、早めの改善が大切と思います。

痛みがない方は、割と悩まず放っておく方もいらっしゃいますが、それは大きな問題なのです。

なぜなら、外反母趾になっている足は、足の靭帯が緩んでいてとても不安定な状態だからです。

身体を支える足が不安定だと、足元がふらついたりして転倒したり、つまずいたり、疲れやすくむくんだり、膝や股関節の痛みに繋がる方もいらっしゃいます。

このように、足元の不安定は全身に影響が及びます。正しい重心で立っていられなくなり、猫背になるなど姿勢にも悪い影響が出ます。

このような症状は、足と直接的な関係が見えにくいので、外反母趾が原因としてそうなることに気がつきにくいのですが、逆の見方をすれば外反母趾を改善すれば、それらの症状もあわせて良くなる可能性が大きいです。

 

外反母趾の原因とは?

ネットを見ると、外反母趾の原因に「ハイヒールを履いていること」や年齢による「筋力低下」などがあげられている事が多いです。

整形外科のお医者さんのサイトでも、そのように書かれていることがままあります。

それらは、本当に外反母趾の原因なのでしょうか?

確かに日本では外反母趾になるのは、女性の方が多いです。でもハイヒールを履かない男性でも外反母趾になるし、まだ高齢者とは言えない年齢の方も外反母趾になります。

なんだか混乱してきますね。では、外反母趾の本当の原因はなんでしょうか?

日本には「足病学」という学問がありません。でもアメリカには「足病学」があり、歴史もあり、多くの研究者によって理論が確立されており、「外反母趾は過剰回内(オーバープロネーション)がベースとなっている」ことは「足病医」の間では常識となっています。

その「過剰回内(オーバープロネーション)」に、「足首を捻るように蹴る(アブダクトリーツイスト)動き」とが合わさることで、外反母趾が発生すると言われています。

つまり、言い方を変えると外反母趾の原因は足にとって無理がある歩き方をしている、ということと言えるのではないでしょうか?

過剰回内(オーバープロネーション)って?

過剰回内、耳慣れない言葉です。今まで日本では外反母趾の原因は、最初に書いた通り「ハイヒール」とか「筋力低下」とか言われて来たので、急にこれが原因と言われても、にわかには理解出来ないとは思います。

簡単に言うと、踵の骨が外側に傾き足首の内側が内方に向かって倒れている状態のことを言います。

ご自分で鏡に向かって、つま先より膝を内側に入れる立ち方をしてみるとわかりやすいと思います。

この回内(プロネーション)という動きは歩く動作の中で現れる必要なものなのですが、これが過剰になってしまっている歩き方をしている人がいるのです。

この足の状態は外反母趾の基本的な原因になるだけでなく、色々な足の疾患に繋がっていきます。まさに黒幕のような存在です。

先天的にこの過剰回内の素質を持っている方もいらっしゃいますが、足の症状がそれだけで発生している場合は稀です。

後天的な間違った足の使い方(歩き方)が、重なって状態が悪化している場合が多いです。

 

外反母趾の改善はどうしたらいいの?

今までの説明で、あなたの外反母趾が巷で言われているテーピングやサポーター、タオルギャザーやホーマン体操では改善しなかったのは何故なのか、ご理解いただけたでしょうか?

そうなんです。今までの良いといわれていた方法は「変形した足指の形を整える」ための対処療法であり、真の原因である過剰回内の改善に繋がるものではないからです。

一時的に形が整ったとしても、すぐに元の形に戻るでしょう。

もう、お分かりですね。外反母趾の根本的な改善のためには何が必要か?

そうです。

足の使い方(歩き方)の改善です。

それは、回内しすぎている足の動きを、骨格の構造上、あるべき動きに正していくことなんです。

ここで、頭に入れていただきたいのは、一般的に言われている「足の指をしっかり使って歩く」「大股で歩く」「地面をしっかり蹴って歩く」「足を(膝を)伸ばして歩く」のは全部間違いだということ。

あなたの中の常識を覆していただきたいのです。これらは真の原因から導き出されたものではないからです。却って外反母趾を酷くしているのです。

当協会では、真の原因に基づいていない一般論でなく、生体構造力学(バイオメカニクス)をもとに考え出された「ゆるかかと歩き」(ネイティブウォーキング)」をお教えしています。

このゆるかかと歩きを軸に全身の調整などを組みあわせた「ネイティブウォーキングプログラム」を作っています。

全国にある導入施術院で多くの実績を上げています。